生きもの都合書店
店長:観察係
人間に好かれる気のない生きものほど気になる。かわいさより、勝手な生存戦略を読む店。
鳥好きの看板を外すと、鳥の妙がよく見える
ゴミの日の黒幕、その賢さに人間が試される
背骨なしも六本脚も、設計図が勝手すぎる
渡りの通信網、人間より先に地球をつないだ
廊下を飛ぶ巨大コウモリ、大学の日常が野生
絶滅寸前でも進化は、とんでもない手を打つ
会わない祈りより、クマ側の理屈を先に知る
ゴリラを鏡にすると、人間だけが妙に見える
長い首の七個の骨、解剖台で常識がほどける
暗闇と水圧が彫った、地上に媚びない造形
動けないから企む、植物都合の春夏作戦
脳を持たずに迷路を解く、単細胞の言い分
腕が八本、それぞれ勝手に考えている隣人
遠征の要らない野生、裏山にしゃがんで見る
嫌われ者の側に立つ、宿主都合を捨てた研究
奴隷制も農業も、人間より先に虫が始めた