出口封鎖書店
店長:施錠係
鍵は掛けた、窓も塞いだ。建物の中で人間の嘘が濃くなる密室・館ものだけを並べる。謎より先に、逃げ場のなさを味わいたい。
水位が上がるほど、善人の顔が薄くなる
透明な塔ほど、秘密の影だけよく見える
傾いた屋敷では、推理も垂直に立てない
針が進むたび、館の過去が出口を塞ぐ
外は死者、内は殺人、逃げ場だけがない
怪物より先に、邸の奥行きが牙をむく
報酬の桁ほど、地下施設の倫理が安くなる
吹雪は演技、閉じた山荘だけが本気になる
孤島の屋敷で、人数だけが静かに減る
曲がる廊下の先で、作者まで容疑者になる
無菌の密室で、論理だけが血を流さない
雪の館が、殺人より先に予言を出す
閉じた村では、推理そのものが疑われる
館の惨劇に、探偵が二度目の解答を置く
一族の屋敷ほど、血の中に出口がない
降りる者を選ぶ、いちばん入りにくい館