盤上ひとり書店
店長:永代橋店長
向かい合って座っているのに、二人とも一人になる。読み、迷い、投了する。盤の前で人が一人きりになる時間だけを並べる店。強さの記録より、そこで何を抱えていたかを読みます。
盤を降りた人の背中を、ずっと見ている
一度盤を離れた男が、もう一度座り直す
駒の出どころを追うほど、人が一人になる
盤の外にも、勝ち負けのない居場所がある
隣に誰かいても、打つ一手は一人のもの
棋士を追う記者も、いつのまにか盤の側へ
対局のあと、腹のうちだけが残る
読み切れない盤で、それでも指す理由
勝つ手より、崩れない自分の保ち方
機械と向き合って、人はまた一人になった
勝者より、投了後の横顔を書いている
盤を挟んでも、二人とも一人だった
AIの隣で、指し続ける理由を聞いて回った
盤が読めなくなった一年を、自分で書いた
勝つためではなく、引かないために座った
江戸の碁打ちも、盤の前では一人きり