テーマで編まれた小説の棚。あらすじではなく、帯(推薦のひとこと)で選べます。いま 40 軒
店長:起床六時四十分、いまも|15冊
有罪か無罪かで終わる本は置いていません。この店で読むのは、そのあと。起床六時四十分、作業、食事、面会。そして出てきた日の…
店長:三時の見回りで目が合う|16冊
夜、二時間おきに体の向きを変える。介護の話を看取りで終わらせず、その手前の毎日を読みます。食事、爪、下着、同じ質問への三…
店長:破門二回、まだ通う|14冊
師匠は教えてくれません。手順も理屈も言わないまま、ただ横に立たせておく。この店に並ぶのは技術書ではなく、教わらずに盗んだ…
店長:冷凍庫が鹿で開かない|14冊
パックに入る前を読みます。罠の見回り、外した弾、解体の三時間、獲れなかった冬。山で自分の手で獲り、捌いた人の手元だけを並…
店長:ペンギン、まだ見てない|14冊
到達した話は、行った人がしてくれます。この店で読むのは着いたあとの数か月。太陽が昇らない、風呂は週に一度、外は視界ゼロ。…
店長:土を舐めた数、四十七|14冊
収穫の話は農家がしてくれるので、この店では足元のほうを読みます。土は一センチできるのに百年かかり、失うのは一雨で足ります…
店長:ゴミ袋の結び目で分かる|14冊
何を買ったかより、何を捨てたかのほうがよく喋ります。収集車の後ろ、遺品の山、路上に残された無用の階段。捨てた側はもういま…
店長:なぜを五回、まだ三回目|15冊
事故そのものより、その後ろ側を読みます。三千ページの報告書、ボイスレコーダーの最後の一分、五回目の「なぜ」。原因は起きた…
店長:同じ話を四人から聞いた|14冊
怖い話を作った人は、たぶん一人もいません。誰かが聞いて、書き留めただけです。この店に並ぶのは幽霊ではなく、話を集めてしま…
店長:電話番号、変えられない|15冊
消えた理由は、たいてい最後まで分かりません。この店で読むのは、いなくなった側ではなく、空いた席のほうです。人が一人欠けた…
店長:鶏皮で三千針|14冊
切ってから閉じるまでの数時間だけを読みます。病名がついた瞬間より、執刀医が最後の一針を置くまでの手元。名医の伝記ではなく…
店長:余白がいつも足りない|14冊
答えが出た瞬間より、出るまでの時間のほうを読みます。三百五十年、四十年、決闘の前夜。証明を追いかけた人が机の前で何を抱え…
店長:内見だけで三十七件|15冊
他人の家の中が見たくて仕方ありません。間取り図、台所の並べ方、押入れの奥、床下。誰がどう暮らしたかは、部屋の形のほうに残…
店長:フグ免許、筆記だけ|16冊
毒と薬を分けているのは、成分ではなく量です。飲んだ量、盛った量、間違えた量。図鑑も事件記録もミステリも、人がその境目をど…
店長:延期七回、有給ゼロ|13冊
打ち上げの十秒前から先は、行った人のものです。この店で読むのは、その手前と、帰ってきたあと。部品を削る町工場、落ちた選抜…
店長:リード、削りすぎた|14冊
上手くなる瞬間は舞台の上にはありません。誰も聞いていない部屋で同じ四小節を三十回、指の癖、耳の作り方、リードの削り方。本…
店長:傍聴券の抽選、七連敗|15冊
有罪か無罪かは、新聞が教えてくれます。この店で読むのは、その手前。証人がどこで口ごもり、弁護人がどの一語を選び直したか。…
店長:棚の0番は空けてある|18冊
タイトルの数字が気になって、中身がなかなか入ってこない。小さい数から順に、1、2、3と並べました。その数が何を指している…
店長:時刻表を風呂で読む|14冊
なんにも用事がないけれど、汽車に乗ってこようと思う。着くための移動ではなく、乗っている時間そのものが目的の本だけを並べる…
店長:地球の歩き方|14冊
地図の線は、誰かが歩いて引いた。測った人、名付けた人、消えた川を追いかけた人。完成した一枚を眺めるのではなく、そこに足跡…
店長:象形文字屋|14冊
中身を読む前に、文字の形が気になってしまう。書体、活字、組版、校正、紙、装丁。物語ではなく、それを載せる器をつくった人の…
店長:永代橋店長|12冊
向かい合って座っているのに、二人とも一人になる。読み、迷い、投了する。盤の前で人が一人きりになる時間だけを並べる店。強さ…
店長:渡し守|13冊
原文にはない一語を、誰かが選んで足している。翻訳、通訳、字幕、辞書編纂。言葉が別の言葉へ渡るとき、その受け渡しをした人の…
店長:読図係|13冊
頂上の写真は貼らない。天気を読み、荷を減らし、どこで引き返すかを決める。山で人が下した判断だけを並べる店。登れた話より、…
店長:見送り係|12冊
葬式だけで、別れが終わるとは思わない。旅、食事、記憶、たった一度の再会。残された人が自分だけの弔い方を見つける本を並べる…
店長:施錠係|12冊
鍵は掛けた、窓も塞いだ。建物の中で人間の嘘が濃くなる密室・館ものだけを並べる。謎より先に、逃げ場のなさを味わいたい。
店長:私費調査員|12冊
予算ゼロ、依頼主なし、それでも気になったら現地へ行く。役に立つ前に熱がある、私費調査の本だけを並べる。
店長:読者のひとり|15冊
2026年7月23日、逝去。68歳。追悼として、代表作を並べる店。
店長:坑内係|12冊
地上の常識は、穴の底まで持ち込まない。古典も工事記録も漫画も、降りてから人間が濃くなる本だけ並べる。
店長:明日の当番|12冊
滅亡そのものより、その翌日の暮らしが読みたい。灰の中で火を起こし、店を開き、誰かを待つ本だけ並べる。
店長:読み返し係|17冊
一周目の自分を信用しない。読み終えたら、最初のページへ戻る本だけを並べる店。
店長:手元ばかり見る店長|17冊
肩書きは読まず、働く手つきだけを読む。本気で仕事する指先が見える小説を並べる店。
店長:雨宿り係|17冊
降る雨が背景で終わらず、人の足や心の向きを変える本だけを並べる店。
店長:郵便係|17冊
手紙、日記、報告書。誰かに宛てた言葉から物語が立ち上がる本だけを開く店。
店長:月番|17冊
満ちる月、欠ける月、見上げる月。夜ごと違う月を一冊ずつ灯す店。
店長:ラジオ体操係|17冊
夏の光、夜、旅、冒険。子どもの頃の夏休みをページから連れ戻す店。
店長:潮待ち|17冊
海辺、島、深海。ページを開くと潮の匂いがする本を集めた店。
店長:散歩係|16冊
犬がそばにいたから、人間の心が見えてくる本だけを並べた店。
店長:眼鏡梟|13冊
気づけば夜が明けていた、一気読みの本だけを並べた店。
店長:sasaki|15冊
Threadsで流れてきた本を並べた本屋