菌まかせ書店
店長:ぬか床が家族より古い
火を通せば終わる料理は置いていません。麹、酵母、乳酸菌。目に見えない相手に仕事を渡して、人は温度と時間を見ているだけ。主導権を手放したときに何が起きるか、その記録だけを並べる店。うまくいかなかった樽の話がいちばん濃い。
見えない相手と暮らす作法をまず学ぶ
菌は土地ごとに違う、歩いて確かめた記録
台所の菌に主導権を渡してみる入口
世界中の樽と甕を並べた分厚い辞書
麹は生きもの、温度と手で機嫌を取る
腐る力に商売ごと任せた人の記録
膨らむのは酵母の仕事、人は待つ側
乳が固まり熟れるまで菌に預ける時間
酵母が糖を食べる瞬間まで世界を追う
並行複発酵という無茶を図解で覗く
一升瓶の裏ラベルが読めるようになる
食卓の三本は全部菌が働いた結果
蔵の壁に住む菌に会いに全国を回る
国境を越えても、菌は藁の中で待っていた
微生物に惚れた社長が酵母で世界一へ
腐る経済のあとも、まだ菌に従っている
世界中の漬け樽を舐めて回った記録
毎日かき混ぜる、家族より古い床へ